店員のインカムが気になっている人は多いと思われます。
良く店員が後ろでこれをやっていると連チャンが終わるとか。
ニヤニヤしながら悪口を言われているといった話を聞いたことがあるのだが、基本的にはそんな使い方はしてないし、連チャン抑制機能もついておりません。
店内はうるさいし広いので、これがないと仕事の効率がかなり落ちてしまいます。
どの店舗でもただの必須アイテムなのです。
主に話している内容は、ホールリーダーがトイレの清掃を指示したり、休憩を回したりということなのであるが、ホールの雰囲気を盛り上げるためにわざとふざけるといったこともやっていたことがある。
いじられキャラのようなスタッフにインカムでちょっかいを出したりだとか、スタッフを変なあだ名で呼んだりとか、くだらない内容なのだがそれによって笑顔が出てくる時もあるのである。
しかし、お客さんはそういったことをしっかりと見ていて、自分がバカにされていると受け取ってしまったり、ココの従業員はふざけているということを本社へクレームを入れたりするので、こういったことは節度とタイミングを間違うと、大目玉を喰らってしまうのである。

インカムの使い方で頭のレベルがわかる
インカムってものは経験がある方ならわかると思うのだが、音量を間違うと一瞬で鼓膜を失うレベルの破壊力を秘めている。
なので、スタッフは常に耳元で怒鳴られているという感覚でホールを回っているのである。
これが理由で職業病での難聴が出るのは仕方がない。
私もテレビの音量が大きいと良く言われるので、自然と難聴になってきているのでしょう。
ということで、私の店ではインカムを話すときは長くても3秒以内に言い切れ。
と指導しております。
耳元で3秒以上怒鳴り声がすると、聞きとりにくいし単純にムカつくという理由である。
たまに、状況を報告したくて長文をインカムで飛ばすスタッフがいるのだが、問題点を抽出できてないが故のグダグダになっているケースがある。
結局誰が困っていて何を求めているのかがわかれば、1秒で済む話なのに・・・
だからインカムで長くなりそうなら、事務所に来て指示を仰ぐか、「責任者来てください。」と言うだけで、全員がジャイアンリサイタルから解放されるのである。

インカムボージャック
このインカムも機能が進化していて、立体駐車場の屋上まで届くものもあれば、店外で電波が切れるものもある。
トランシーバーとかラジオもそうなのだが、インカムにもチャンネルがあって、それを合わせると音声が聞き取れるという仕様なのである。
ある時この電波というのを傍受している輩がいたことがある。
これはゴト師とかが駐車場で待機し、店員の会話を盗聴して仲間がバレているか確認するため。
何てことを聞いたことがあったが、今回のパターンは違った。

このインカムボージャックは、1人で良く来るオッサンであった。
といっても朝一の潜伏確変を細かく狙ってくるセコイ奴で、潜伏以外は絶対に打たないという奴だった。
店からしたらこういう奴は嫌われる傾向にある。
複数の潜伏があると、抑え台をしたりだとか、休憩を出して仲間を呼び始めるなどとにかくマナーが悪い。
何度も話をしたのだが、法律がどうのこうのルール違反はしてないなどと言って居座る輩だったのである。
このボージャックは、自分が台に座るとやたらとスタッフの目を気にするようになる傾向があった。
潜伏を打っているという後ろめたさなのか知らないが、「こっちを見るな」というように威嚇してきたり、「あの女スタッフこっちばっか見てくるの注意しろ」 というようなイチャモンをつけてくるのであった。
そんな変な客がいればスタッフだって目に付くし、何か言われたとか話題にも上がるものである。
ある時、スタッフが朝一インカムを飛ばした。

「あのお客さん来ました。北斗潜伏だったかもしれません。」
ちっまたやられたか。
毎朝台チェックは回るようにしていたが、この日は見逃していたらしい。
確認のためさりげなく後ろを通ると、

「おい、今オレの話してただろ」
突然言われて驚き、

「・・・・どうしましたか?」と聞くと

「あの女の店員いっつもオレの話してるだろ」

「いや、そんなことはないと思いますけど・・」
「何か言われましたか?」

「・・・・もういい」
こう言ってそのまま遊技を再開しました。
私はそこである違和感を覚えました。
「なんかいつもと違って突発的な感情から言ってきたような感じだったな。」
よく見ると、イヤホンらしきものをつけていました。

「これはまさか・・・・」
そこで私は、例の女性スタッフにボージャックの話をインカムでするように指示しました。
そのインカムでボージャックが何かしらの反応をするかもしれなかったからです。
すると女性スタッフは

「ボージャックこの間時短残りの台まで打ってましたよ~ガッツキすぎですよね~」
なんとも良い塩梅のディスリを決め込んだその瞬間

といって暴れだすようなことはしなかったものの、辺りを見回し女性スタッフを探している様子でした。
丁度その時に私と目が合い、「アッ」というような表情を浮かべ遊技に戻りました。
この話については以上で終わりです。
ゴトの様子がなかったことと、証拠はないとかゴネたらまた面倒だなと思ったのでその後に何かを言ったりはしませんでした。
ただ、ボージャックはやはりそれ以降店には来なくなりました。
スタッフのインカムが気になってしまい、悪口言われてるかもしれないという理由から傍受するという奇行に出たオッサンの話でした。
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