今まで店長をやっていた中でもベスト10には入るトラブルがありました。
業界関係者は分かると思うのですが、お店では当日の大当り回数や売上などなどのデータ関係は閉店後に締めを行い、開店前にクリア処理を掛けます。
これを「開店処理」と呼んでおるわけなのですが、社員は班長~副主任と責任者業務を覚えていく中でも、早番の業務においてはこの「開店処理」を行うということを絶対に覚えさせられます。
覚えさせられるというか、忘れずにやれということを言われると思います。
これをやらないとデータ表示器はゼロにならないですし、店側のデータもクリアされません。
すなわち
裏オールナイト営業になってしまうわけです。
やらかし
私が休みの平日に、朝9時半頃電話がかかってきました。
この時間の時点でイヤな予感はしているのですが、相手は当日の早番責任者からでした。
ポンコツ班長シンベエ
「・・・もしもし?」
「店長すいません!開店してからお客様から言われたのですが、大当りデータが全部クリアされてないようなんです。
それで、確認してみたら、どうやら開店処理を忘れてしまったようでして・・・・」
「は!?もう店開いてるでしょ?何してんの?」
「ハイ、申し訳ありません・・・今から開店処理かけても大丈夫でしょうか?」
「いや、ちょっと待て。ダイコクさんに確認してリモートで状況見てもらって!」
というように、班長のシンベエは絶対忘れるなという開店処理を忘れてしまい、お店を開けてしまったのでした。
ここでの問題点は3つ、
①データランプが前日のものを引き継いでしまうため、正確なデータが分からずお客さんが台を選びにくい。
②売上なども合算されてしまうため、誤差金と誤差玉が曖昧になり不正やゴトがあった場合追求できない。
③なぜか少し冷静なシンベエが異様にムカつく。
そして、「ダイコクさんに確認」ということなのだが、ホールコンピューターを管理している「ダイコク電機」という会社の事である。
店舗のデータ関係でトラブルが起こると、リモートで状況を確認してくれて解決してくれるというサポートがあるのである。
今回は私が休みで状況が分からないので、取りあえずダイコクさんに助けを求め、指示に従うのがベストと考えたのであった。
そうこうしているうちにムカつくシンベエから追伸が届いた。
「ダイコクさんに聞いてみたのですが・・・」
「前例がないので分かりません。と言われました。」
この後私は10時過ぎに店に出向き状況を確認。
私が来た所で改善の余地はなかったのですが、班長は営業の方へ注力させることとしました。
私はダイコクと本社との連絡を交互に行い、取りあえずこのままオールナイトで営業するしかないという結論に達しました。
そして、データ関係は合算したものから前日データをうまく差し引き調整しようということになりました。
データ表示器については、お客さんからの問い合わせがあったら、「前日のがクリアされないトラブルがありました」といって対応するということで何とか乗り切ることができました。
どうやら「開店処理を忘れてしまった時の対処法はない」ということらしいです。
天下のダイコク電機なら何かしらの方法を知っている思ったのですが、SOSに対する回答がまさかの
「前例がありませんので・・・」
要するに向こうとしては、「逆にそんなバカいたの?」といった見解だったということでしょう。
今回はシンベエにももちろんムカつきましたが、「開店処理を忘れる」という人的ミスは、ホントに長いホルコンの歴史の中で一度もなかったのかという疑問が湧いてきた次第でした。
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