責任者時代に複数の常連さんに囲まれた話

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昔話
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こんばんはリルムです。

これは確か班長だった時の話です。

10数年前の話で、パチンコは慶次~愛の時代だったと思います。

20XX年、一般社員から昇格し班長として業務に当たる事になったのですが、やってることはホールリーダー的なモノ。

休憩や清掃の指示を出すことがメインで、金を触ったり事務所作業をすることはありませんでした。

クレーム発動

パチンコ店のイベントというのは、「その日は他の日よりも出ますよ」

あるいは「この機種は出ますよ」と言うのを暗に伝えるシステムです。

全てを可愛がって出すことができれば良いのですが、運営上なかなかそうも言ってられません。

しかも、「その日、その機種」を出すと言ってしまったら、その他はどうなるの?

という言わば「もろはの剣」的なものです。

イベントをやればその分良くなるかというと、内容次第ではそうでもないのです。

当時はイベントを毎日アピールしていて、特定の日にちとか機種を煽りまくっていたんですが、その日は「海の日」ということで、パチンコの海シリーズに特化した営業ということでした。

私は通常どおり、ホールにて接客を行っていたのですが、とあるお客さんに呼び止められたところから話は始まりました。

「ねえ、あなた店長?」

「いえ、店長ではありませんがこの店の責任者です。」

「店長代行なさってるの?」

「いえ、代行という立場ではないんですが・・・何かありましたか?」

「今日、ここのお店この台が出るっていうから来てみたの」

コレ

「でも、全然当たらないし、今900回転も回ってるの」

「ああ、そうでしたか・・・大当りの確率は変えられないんですけど、今日はいつもよりは回ると思うんで、がんばってください。」

「今日はこの台が出るんじゃないの?」

「4万円も入れてるんだけど?」

「ウソを言うのは、あなたたち詐欺師なの?」

「バカにしやがって・・・このクサレ×××が・・・」

話の流れはこうでした。

当日は「海の日」ということで、海シリーズを対象機種にしていたんですが、この女性の方はストレートで4万円突っ込んでいるとのこと。

今日は「海の日」だからこの台が出るってことじゃないの?

というこれまたストレートな疑問をふっかけてきたわけでありました。

パチンコにおいて、「出す」といって変える事できるのは、良く回るようにクギを調整することです。

今でこそ設定なんてものがつきましたが、今までは「出やすい」ように調整するしかなかったわけで、いくら千円あたりのスタートが優秀であってもハマる時はハマるのがパチンコってもんでした。

今回のお客さんは、それを分かっていたのかどうか、とにかく「イベントの台」なのに自分の台が当たらないという事実を受け入れられないような様子でした。

増殖するクレーマー

当たらないというクレームの中で、今回のようにお客さんがガチ切れしてくるケースって意外と少ないことだったので、少々面食らった部分があったのですが、この女性客の感情もどうやら高ぶりを見せてきたようだったので、リラックスコーナーへ場所を変えることにしました。

改めて話を聞いていたところ、偶然通りかかった別の年配夫婦がこの状況を見て話しかけてきました。

「おう、どうしたい?」

「なんかあったんかい?」

「いやね、今日イベントだっていうのに、全然出ないから理由を聞いてたのよ」

「おう、そいつはそうだな。」

「あんたさ、ちっとも客を大事にしねえようだが、どういうつもりなんだい?」

「いえ、あのうコチラのお客様にもお伝えしたんですが、大当り確率というモノがありまして・・・・」

「いや、そんなくれぃわーってるよ。」

「オレたちもバカじゃねーんだからさ」

「あまりにも出さね-日が多いんじゃねーかってことよ」

「競馬とか宝くじにも還元率みたいのがあんだろ?」

「ここのパチンコはそれ以下なんじゃねーのかってことよ。」

「・・・・まあ、出たりでなかったりがありますんで、そこはナントも・・・」

「私聞いたことがあるわ・・これ遠隔でしょ?」

「あなたたち遠隔して私たちに出さないようにしてるんでしょ?」

「それ、アタシも聞いたことあるわ」

だれ・・・?)

「とにかく、イベントとウソをついて私たちを騙したんだからお金返しなさいよ。」

「すいません。

今日は出なかったのかもしれないんですけど、それはできないんです。」

「なんで?あなたたち遠隔してる詐欺師でしょ?」

「かえせよ」

「すいません。できないんです。」

「なら土下座しろ、こら」

「何が店長代行だ?」

「オマエだけは許さないからな」

わだかまりと逆切れ

こうして、何を言っても納得はされないまま、時間だけが過ぎていきました。

事務所にいた店長も知らん顔。

他の客に紛れて、スタッフもクスクス笑っている始末。

「金返せ。土下座しろ。」

から話が進まなくなったので、とうとう私もイラついてきてある一言を言ってしまいました。

「負けた金を返せというのであれば、勝った時はその金返してくれるんですか?」

「・・・・・・・・・なに?」

「こっちはお客さんにこの台で4万使ってくれとか言ってません。」

「1万使って出なければ、やめるって判断だってあったわけじゃないですか?」

「出なかったら悔しい気持ちは分かりますけど、それで使った金返せは通用しないですよ。」

「・・・・・もう、帰るわ」

私の放った一言で、何を感じたのか。

あれほど興奮して凄んで来た人が、急に踵を返して帰っていきました。

我に返ったのか、私の話を正論と捉えたのか。

それ以降その女性客は来なくなりました。

その後

事の顛末を店長へ報告しようと思い、クレームを言ってきた女性客が帰ったという話をすると

「え?お客さん帰らしたの?」

「当たったら金返せって言った?」

「それはないわー」

「こういう系のクレームで一番言っちゃダメでしょ?」

「センスないわー」

正直この言葉にあまりにもムカついて、事務所でゲームしてるだけのこのバカを本社に晒してやろうとも思いましたが、実際帰り際のお客さんの反応は、確かに寂しげだったような気がしました。

私自身が店長になった今はもっと別の方向から話をしてあげれたと思いますので、この件については反省をしました。

「金返せ」「土下座しろ」は脅迫や強要にもなりうるので、コチラは反発しても良いのですが、相手の心理をくみ取れば、結末は変わっていたかもしれません。

という思い出話なのですが、これを思い出したきっかけが、先日地元のスーパーでレジ打ちしてるあの女性客を見たからなのでした。

10年ぶりくらいでしたが、サービス業をやっていると人の顔は覚えているようで、一発で分かりました。

私には気づいてなかったようですが・・・

こうした背景も鑑みれば、なおさら「海に突っ込んだ4万円」というクレームの解決策があったのでは?

と思う次第でございます。

それから、店長と言う人間はこうしたクレームに自ら対応する姿勢が大事だということを、改めて感じた次第でございます。

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