今の現金サンドにおいては、高額紙幣に対応しているものがほとんどだと思うのですが、残額を残したまま忘れてしまったことってあるんじゃないでしょうか。
この忘れ物の扱いについては、会社のルールがあると思いますが、ウチでの対応についてはこのようにしてます。
まず、忘れ物のカードが届いたら日付と金額と台番号と対応した責任者の名前を一覧表に記入します。
その後、1カ月間店舗にて保管し、後日申し出があれば記入した内容とお客さんの話を擦り合わせて返却するといった流れになります。
本来落とし物や忘れ物については、1週間以内に警察へ届け出をしているのですが、こういったICカードタイプのものになると処理が違ってくるのです。
厳密な解釈は忘れてしまったのですが、要するにカード自体は店のもので中身がお客さんのものなので、それ自体を届けられないというような考え方だったと思います。
それからこのカードの現金のデータは、概ね1カ月程度で失効してしまうので、データにクリアが掛かった段階でホールへ戻すといったような感じです。
月間でどのくらいの金額になるか
忘れ物カードは1カ月で中身がリセットされますが、お客さんへ返金されないので当然会社の売上になります。
実際その金額がどれほどか調べてみました。
ちなみに届くカードの多くは100円~500円のもので、たまにある5000円とかの場合はほぼ持ち主が現れることが多いです。
月間にしてみるとその額はそこそこなものでした。
直近2カ月で見てみると
3月が28枚で合計2万3200円
2月が22枚で合計8900円
平均で1万5000円くらいでした。
大体1日1枚くらいは来ている感じなんですかね。
これが正月やお盆などの特定月になると5万円を超えてくることもあります。
なので、年間3~40万くらいの不労所得が会社に流れているわけですね。
これが店舗数分あるので、うまくいけば数百万の不労所得を毎年得ることができます。
結構でかいですね。
潜伏する越後屋
さて、そんな忘れ物現金カードですが、当然不正の格好の的になります。
実際あった不正の手段だと、
①拾ったカードを友達に渡して清算させる
②隠し持っていて数日様子を見てから取りにこなかったら清算する
③拾った瞬間清算する
①についてはアルバイトでも可能ですが、基本的には事務所に集まってくるため責任者が手を染めるケースが多いです。
ただ、カードにはIDが振り分けられており、データを遡ると何時にどこに入っていたかなど調べることができます。
なのでやるとしたら、自分以外の責任者が分からないようにやらないといけません。
例えば後日取りに来たお客さんのカードが保管されていなかった場合、データを調べてみたら責任者が清算してました。
みたいなパターンでバレることがあるためです。
そして③の案件は実際にあったのですが、ホントにバカとしか言いようがありません。
忘れ物カードを責任者自身が回収し、清算したのです。
もうこのお客さんは来ないという自信があったのでしょうか。
その翌日現れた落とし主の話から、データを遡ったところ清算されていることが判明。
カメラで犯人を追いかけたら、まさかの責任者だったわけです。
当然現金の返却をさせ、お客さんに事情は話さず解決しましたが、先に警察に被害届や紛失届が出ていたら、もっとややこしくなっていたと思います。
この責任者についてはもちろんクビになりましたが、よくよく調べてみると余罪が多数あったとようです。
今はチェック体制が厳しくなり、このカード清算の不正もなくなっているとは思いますが、割と近い位置にいる部下の不正はとっても心苦しいものがあります。
責任者も給料が安いので、一度パチンコで負けたら生活できなくなります。
目の前の現金に手を出してしまったのは悪いことですが、今後も増税やら何やらで金銭事情は厳しくなりそうですね。
不正や犯罪など、今まで以上に注意が必要かもしれません。
コメント